「音楽教育は学業成績によい影響を及ぼす~その1~」
この1週間は8月にも関わらず、夏休みが終わり、
一昨日、昨日から学校が始まったという生徒さんたちのレッスンでした!
みんな暑い中がんばってるね!と思わず言ってしまいます。
音楽に積極的で、生き生きとした人たちが多く、
また親御さんもレッスンに来れなくとも、
お家での練習に興味関心を持って、連絡をくださるような素晴らしい方たちばかりで、励まされます。
さて、気になった学びはすべて吸収しよう!
と思い立って、zoomでの音楽と育脳についてのセミナーに参加しました。
その名も、「育脳ピアノレッスン」。
アメリカのバイオラ大学のピアノ講師・河村まなみ先生の
セミナーです。アメリカからの旬な情報で、まるでアメリカに飛び、
お話を聞いているようで、ちょっと(いや、だいぶ・・・)海外が恋しくなりました(笑)
そこで得た知識を、少しずつ皆様にも紹介したいと思い
少しずつブログに書いていこうと思います。
これは知っておかなきゃ人生半分以上損してるかも!?
なかなかこういったアメリカの論文のまとめを、
わかりやすく知る機会はなく、手短に知ることができるので、
ピアノをやるメリットってなんだろう?と思う方や、
ピアノと勉強ってどんな関連性があるのだろう?
気になる方、
また、日本の文化ももっと音楽にあふれ、理解がある人が増えたらいいなと思うので
多くの人に目に止めて頂けたらと思います。
突然ですが、あなたにとって、
音楽と勉強
どっちが大事でしょうか?
もしかしたら、音楽!って言ってくださるかもしれません。
それは、嬉しいですが、やはり実際は、
勉強>音楽という方が多いのではないかと思います。
「音楽教育は、学業成績に良い影響を及ぼす」
アメリカでは音楽と脳の働きがどのように関係しているかということが、よく研究されており、
論文が浸透しているそうです。
カレッジ·ボード(大学入学用全国模試を行う機関)の統計を見ると、
2015年に
全国模試を受けた高校生のうち、
4年間音楽のクラスを取った生徒は
1年半以下しか取らなかった生徒より平均92点、
総合点が高かった。
( この試験の総合点は2400点!)
(National Arts Administration and Policy Publications Database, “Arts Facts: SAT Scores and the Arts” 1999 – 2015)
2400点のなかの92点ですので、なかなか大きいと思います。
高校生が音楽クラスを選択すれば、学業にもいい影響があるということですね。
でも、高校の音楽って3年間フルなところって少ないと思うので、学校側もぜひ取り上げて欲しいですね。
そうして欲しい背景には、ピアノは小学生までは習う子が多いですが、
どうしても受験、部活などでやめてしまう子が多い。
本当は、もっと中学生になっても、高校生になってもトレーニングに来るような感覚で続けたらメリットあるのにという気持ちです。
伸び盛りの時こそ、ピアノを定期的に弾き続けるというのは、
学業成績にもいい影響が出る可能性があるかも??
それに、音楽をするというのは、
「夢を実現させようとする力」だと思っています♪
「なかなか自分から練習をしてくれません」
という声はよくありますが、
音楽をできるようになるというのは、
今はできないけど、最初憧れた、弾きたいな!と思うものを必死に、
繰り返し試してみる、つまり「夢を実現させようとする力」と同じではないですか?
できないことを失敗を繰り返すので、ストレスがかかるのは当たり前のことなんですよね。
それをできるようにするには「自制心」
が大きなカギです。
これは別の本でもよく見かける研究ですが、
「マシュマロテスト」という実験で、
複数人子供を2つのグループに分け、
誰もいない部屋にマシュマロをおいておき、このマシュマロを食べないで、待っててね。
という実験で、手を出さず食べずに待っていられるかいられないかで自制心を判断するものです。
そして、この実験から
「自制心」
が備わっていた子供と、
そうでない子供をずっと追って行った時に、
就職や学術面でより優れているのは、「自制心」
が備わった子供だったそうです。
これと同じように「自制心」が育つことと、
音楽や、勉強の面で、様々な誘惑を断ち切り、
「自制」しながら学びを深めるられることも大きく関係していると思います。
何かできるようになったことを思い出してみてください。
したいことがあって、それに集中するための「自制心」がどこかで
必ずアナタを入らない誘惑から断ち切ってくれていたと思います。
さて、お話をアメリカに戻しましょう。
アメリカの音楽教育についてもお話を聞けましたが、
このような研究がされているのには、
ハーバード大学が1636年、米国初の大学として設立され、
もともと最初は神学校だったため、礼拝堂があり、
礼拝の賛美歌を歌うために、読譜の授業が始まり、
その後、音楽教育「リベラルアーツ」
として、音楽教育が一般的な教養として大学に取り入れられたことにも
深く関係があるようです。
「リベラルアーツ」は、日本にはない考え方で、
アメリカや欧米では一般的な学術のくくりです。
長くなってしまうので、これについては、また次回♪
↓こちらハーバード大学にある礼拝堂だそうです。
立派なオルガンですね♪