
さて、4月といえば、新学期ですね!!
ブログをご覧いただきありがとうございます 😀
私事ですが日本に帰ってきてなにかと、せわしく過ごしていると、
ドイツでの思い出も記憶の奥へ奥へと押しやられてしまうなぁと…
ふと思い出すことが有るので、
アウトプットついでにこちらに投稿しちゃいます^^
10年前の今頃、私はシュトゥットガルト音大への入学を決め、
丁度10年前の今頃、初めての留学先でのレッスンを受けていたのでした。

↑これはstuttgart国立音楽演劇大学、裏口。
高校を卒業した後の、1年の語学研修&教授探しのドイツ各地巡り&受験を終えて、
晴れて予定していた一年間の準備期間で、大学が決まった時のことはよく覚えています。
語学も習わずひとりで現地へ行き(笑)、
何も分からないままという混沌とした中だったのに、よくもそこに辿り着けたなぁ、と今となっては思います。
幸運にもサポートしてくださる現地の詳しい方に巡り合ったり、
良く知っている先輩が一人ドイツに在住だったことはとても大きかったです。
ただ、結局事を進めていくのは自分であって、そして折角ドイツに来たんだから、

私は良い先生に習いたいんだという気持ちはとても大きく、、
語学学校時代、受験前はまだ先生に出会えていなかったので、
1年間先生なしで、(フィギアスケートのまおちゃんがコーチがいない状態のような感じ)
←こんなところで(語学学校の食堂です)学校の後、夜籠って練習していました。 夜は、お化けが出そうで怖かったです。。
「絶対いい先生に巡り合いたいー!そして素敵なものを吸収したい!」
その想いってやはり、つよーーーーい引き寄せの力となってくれるんだな、
ということは身をもって実感しました!結果的に最高のピアニストに出会えました。
でも、その時の私は
日本の中でそれまで全国一位になったりするような力の持ち主でもないし、
自分の技術的な力量に自信はなくチョー不安でした。
その中でも「音楽に憧れたり、本当に素敵でセンス有る音楽ってなんだろう?」
っていう事に対しては人一倍憧れが強かった。
なので、先生選びも、ドイツの中で何人もの教授Vorspielさせてもらい、
(先生にコンタクトを取り、実際に自分のピアノの演奏を聴いてもらって、コメントをもらう時間の事)
お話しし、先生がどんな人か、教えるのに向いてる人かとか、よく見て、
(生徒側なのに上から目線、、、、笑)
自分の心とじーっくりと、向き合う良い時間になりました。
実際は、受験に受からなかったら、一年間の日本で言う許された浪人の期間なわけですから、
決まらなかったらどうしよう、先生って一回あっただけじゃ、自分の満足いく留学生活が送れるか、
まだ分からない・・どうしよう!!!
と、結構焦って、眠れない日も有りましたけど。

それで、
紆余曲折を経て、出会えたのが、今や世界優を飛び回って演奏している、
キリル・ゲルシュタイン(Kirill Gerstein)です。

当時彼は28歳!!教授に任命されて2年目で、演奏活動でも忙しく、
まだ彼の生徒は学校では一人博士課程のスペイン人の女の子が一人いるだけでした。
しかも今、駆け出しの世界的ピアニストで忙しそう。
相手にしてもらえるだろうか・・・・
私はついていけるかどうか・・・・・不安でしたが、
私は、修士課程、日本人の中では一人目の弟子として彼のクラスに入れてもらうことができました。
レッスン初日に言われたことは、至極明快で、一回目のレッスンはどんなだったか、今でも鮮明に思い出せます。
未だドイツ語がよく分からないところもある状態でしたが、
小学生でもわかるようなシンプルでわかりやすい言葉と、彼の演奏で、
ササッと多くの事を理解させてしまう力は、音楽の力だなぁと思いました。
やっぱり、実際に音楽出来る人の言う事は全然説得力が違います。
演奏を聴いtだけで納得するし、やっぱりそれは本に書いてある文字でも、
ユーチューブでスピーカーから聞こえてくる音でもなく、
その場の空気の中で伝わってくる生モノの精神だから、心に直接、訴えかけられるんですね、きっと。
そして、キリルの演奏にひきこまれていて、自分はどうすれば・・・・とまだまだ呑み込めない状態。
そんな風に呑気に感動していられたのは初めの頃だけ・・・!(笑)
そして、その一回目のレッスンを思い出すと、どんなに一回目のレッスンで、
私は多くのレッスンの常識をわきまえずに受講していたのだろう、という事も思い出します。(笑)
どんなに日本で、受け身のままレッスンを受けていて、何も考えずに何も知らずに弾いていたんだろうと。
2,3回目から、私の中でレッスンは、もちろん先生の生の音楽に触れられる嬉しさが有りながらも、
どきどき、どきどき、、、、(;´・ω・)
暗譜は大丈夫か(;´・ω・)
毎回本番のような緊張を覚えるものとなっていきます(笑)
自分が教える立場になった今となっては、
先生がどうしてああいう風に私にアプローチしてきたのか、よく分かります。
そして、やっぱり、最初から、演奏がとてもよくできるあのような先生にレッスンして貰えたことは、
ラッキーなことであり、今でも一番重要な刺激だったと思います。
音楽は生ものですからね・・・。
ただただ優しくよりそってくれるだけの先生だったら、時間がだらだらと流れていくだけだったでしょう。
どんな風に弾きたいか、その憧れが自分の原動力のすべてだったと思うので・・・。
Kirillの事について語りだすと、奥が深いので、止まりません(笑)
レッスンに来てくれた方には全力で私はその詳細やヒミツ?をお伝えできると思います(笑)
こちらは、シフとの連弾動画。 去年は樫本大心とのツアーで来日の際、2年ぶりの再会を果たせました。
また日本に来たら、会いに行きたいと思います。