木製ピアノと電子ピアノのちがい

お天気も良く、ようやく少し外出できる雰囲気になってきましたね。


今日は、ピアノ、楽器そのもののことについて、
よく話に上がることを書いてみたいと思います。




<Q. 練習するときはやはり本物の木製ピアノの方が良い?
何が違うのか?>

はい!(そりゃぁそうでしょうと思う方も多いと思いますが笑)
でもなぜなのでしょうか?

その違いは、自転車をシュミレーションで操作するか、実際に車輪をもつ自転車をこぐか、くらいの違いかと思います。

本当に自転車をこいでどこかに移動できるようにしたかったら、本当の自転車で後輪わっぱを外して道を走ってみなければ感覚がわかりません。

電子ピアノの音は、本物のピアノの音を採取し、録音されたものが、スピーカーから鳴らされている、という仕組みです。

鍵盤はついていますが、スマホの画面をタッチして本物のピアノの音が再生されるのと同じ、電子機器です。

でも、鍵盤がついており、現代のピアノでは音の強弱も指のタッチにより、とても精巧に表現ができるようになっていますので、
「電子機器」と一概には言えません。
鍵盤はほとんどは木でできておらず、本物のピアノと比べるととても軽いので、いとも簡単に音が鳴ってしまいます。

では本物のピアノは?ということになるのですが、

本物のピアノは、楽器の分類でいうと、「打弦楽器」といわれていますよね。
その名の通り、あの巨大なピアノの中には一音ずつ鋼でできた弦が張ってあり、その弦を鍵盤とつながっているハンマーが叩く(=打つ)ことにより音が鳴っています。
弦を打つということで、より、原始的で、変化に富んだ音の変化を楽しめます。
空気の振動により打弦が聞こえるので、ピアノそのものを体感できます。

一生電子ピアノだけで良いの、という人はそれで良いですが、
ですが、本物の音を体験すると多分そうはいかないと思います^^

少なくとも、自分の家で電子ピアノを持っていても、アコースティック(木製)ピアノを弾く機会があると豊かな音楽を感じられるでしょう。

このコロナの騒動でも痛感したのは、

ライブでその場で、楽器の音を聞くことがいかに、その人間の温もりを感じられるかということ、いかにパワーをもらっていたかということ
です。

電子ピアノや、ライブ録音・配信。この方法でもお家にいながらでも、音楽への愛は伝わってきました。

でも、その空気感を近くにいて肌で感じられるとしたら。
それに勝るものはありませんし、その空気感を通して音楽を吸収したミュージュシャンたちの演奏でもありますので、
全てを電子やインターネットに頼るのは難しいですね。

活用することはできる!ということですね!


<Q・電子ピアノではダメ?>

ダメではないです♪

電子ピアノもモノにより、全然弾き心地が違います。

どこを目指すのか、個人個人で考えて決めていただくことですが、
ある程度の曲を(よくある名曲)弾けるようになりたければ、
電子ピアノでも良いクラスのもの(88鍵盤は絶対)
を選ぶことが必要だと思います。

(たくさんのボタンや連携機能がついているといったことは個人のお好みで。)

ある程度のピアノ曲を弾くときには強いタッチで長く弾くことも出てきます。どこか壊れ、支障が生じてしまうこともあります。
またそこまで弾けるようになると、変化に富んだ音色を追求したくなり、結果アコースティックが良いな、となることも。
電子ピアノもとても安いものではないので、どのみち、
豊かな音楽体験が欲しいのであれば、同じお金の使い道をアップライトなどに少しずつ使っていくというのもありかもしれないですね。

ですが、実はYAMAHAのクラヴィノーバなど、最近は性能も優れており、世界のピアニストで活躍する人の中にはクラヴィノーバで練習している人もいます。
夜でも隙間時間があれば、気兼ねなく練習できたり、
アコースティックピアノほどの重量がないので引越しが多いという方にも良いかもしれないですね♪

本物アップライトやグランドピアノにトランスアコースティック機能をつけられるオプションがあり、ヘッドホンでも夜間などに本物ピアノを弾ける機能もあります。


<2つのピアノで弾くメリット>

レッスンに来たときにはグランドピアノを弾き、練習は電子ピアノ。
これにもあるメリットがあるとは思います。

それは、
複数の楽器を知ることによって、一つの楽器を知れる!
という体験から学べることです。

電子ピアノで練習しているからこそ、アコースティックピアノの良さや、扱い方について考えだします。

そして比べることにより、ピアノの作りの精巧さにも自分から目が行き、その楽器の豊かさを実感することができますよね。

<どちらにしても・・・>

どちらにしても、何か一つ良いなと思える体験・例えば憧れのピアニストのコンサートを聞いてみる、スタインウェイのピアノの試弾会を利用して弾いてみるなど
の一流の経験をしてみて、憧れをもち、それを目指せるような環境に近づけることではないでしょうか。

電子ピアノで練習していても、その体験があれば、十分にその記憶を蘇らせながら、そして、想像しながら音楽を自分から作り上げることは可能です。
実際に頑張って見える生徒さんは、発表会の前にはグランドピアノのスタジオを借りて、練習されていました。素晴らしいですね!


ということで、ピアノ楽器そのもの、についてでした〜